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発達障害当事者が書いたとされる本について

 一つのトレンドとして発達障害当事者が書いた本というのはたくさん出版されています。有名な作家としてはテンプル・グランディン等が挙げられます。

 これらの本での問題点はそれが発達障害特有の特徴であるのか、単にその者の特性であるのか区別がつかないことです。「ASDはこう感じる」「ADHDはこうすることが得意だ」といった書かれ方をされてもはたしてそれが妥当な物なのかということがわかりません。また、本当に障害と診断される範疇にいるかも発達検査の結果等が添付されていない限り不明瞭です。

 よく「当事者だからわかる」という文言が使われます。それはそれで正しいことだと思いますが、「当事者だからわからない」部分も必ずあります。それは、比較対象が自分しかいないからです。

 支援者としてはこの手の本は目を通しますが、参考にはしづらいです。
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テーマ : 発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞)
ジャンル : 育児

「心配しないで、自閉症は治せる」


心配しないで、自閉症は治せる心配しないで、自閉症は治せる
(2013/06/27)
谷 美智士

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 医師と治療を受けている家族の体験記が掲載されています。医師である著者は東洋医学の立場からASD児を診ており、「生体活性療法」という方法で治療を行っているということです。

 この治療法を使用する理由はASD児は脳内に炎症が起こっており、炎症が治まれば症状が改善するからだと述べられています。著者は脈を取れば、ASD児の脳の状態がわかり、予後がわかると書いています。そして、治療には著者が開発したお茶を使用しており、主成分はレモンバームやローズマリー等のハーブを使った自然由来のものです。

 保護者の体験談では「ABAも使用している」と書かれているご家庭もあり、全てがお茶による治療と決めるのは早計であると思います。治療者の発達検査の結果(CARS)が掲載されていますが、みな一概によくなっていると掲載されています(P98)。ですが、詳細なデータがないし、何よりそれだけの効果があるのであれば学会発表等をされていると思うのですが、残念ながら拝見したことはありません。

 キレーション、グルテン・カゼインフリー、ビタミンとこの手の方法はたくさんありますが、アガリクスや黒酢等の健康食品と同じレベルだと思ったほうがよいです。効果はもしかしてあるかもしれませんが、過大な期待をするのは禁物です。

テーマ : 発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞)
ジャンル : 育児

「我が子は自閉症?と思ったら抱っこ法による心のケア」

 内容は抱っこ法によりASDの症状緩和を狙うというものです。

 かいつまんで内容をお伝えすると
1.ヘレン・ケラーもサリバン先生の抱っこ法に似た方法で人間らしくなった
2.本当は甘えたいのに甘えられないという状態にある子どもに抱っこ法を使う
3.甘えさせることにより、子どもは泣く等の方法を使って親に要求するようになる。これは子育てしやすいようになることを意味している
4.抱っこ法による心のケアで変わらないものが障害であり、個性として受け止める
5.ASDの子どもはパニックを起こしにくくなり、落ち着きやすくなる

ということです。

 抱っこ法では障害(行動)の改善ということができないということを認めている点では正直で素晴らしいと思います。感覚過敏がある子ども等に対しては効果がありそうですが、過度の期待をしないほうがよいと思います。

テーマ : 発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞)
ジャンル : 育児

「広汎性発達障害児への応用行動分析(フリーオペラント法)

 フリーオペラント法を開発した佐久間徹先生の著書です。

広汎性発達障害児への応用行動分析(フリーオペラント法)広汎性発達障害児への応用行動分析(フリーオペラント法)
(2013/07)
佐久間 徹

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 言語指導の点で参考にできたらと思い購入しました。ですが、具体的な指導方法は掲載されていませんでした。

『喃語の発声頻度がその後の言語発達を左右する』(P105)と説明されていますが、それは個人の能力に任されているのようなことが書かれています。以前、説明しましたが喃語を増やす試みで簡単に喃語は増やせます。

 指導は『2、3年の長期戦である』(P115)と書かれていますが、結局は待つことが主体となっているので自然の発達に任せるしかないのでしょう。

 フリーオペラント法は食べ物をあまり好子として使うべきではない等、理論的には正しいと思いますが、いかんせんやり方が明確ではなく、不確定要素に頼りすぎています。フリーオペラント法で成長したと感じられてもただ単に子どもが発達したというケースが少なくないと思います。

 支援者としても「待っていたら成長した」という方法ではセラピーの明確な成果がないため、困るのです。以上のように方法としてはまだまだ議論されるべき未成熟な物であると感じました。

テーマ : 発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞)
ジャンル : 育児

「いい子に育つ!6000回のおむつがえ」


いい子に育つ! 6000回のおむつがえいい子に育つ! 6000回のおむつがえ
(2009/07/30)
子育てを一から見直すプロジェクト

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 トイレトレーニングの本かと思って取り寄せましたが、違いました。内容は乳児への関わり方です。引用文献、参考文献ともに掲載はありません。個人の考えだと思った方がよいです。

 私の見解と異なる点は以下の通りです。

1.おむつがえの時に少し遊びに付き合う
 「赤ちゃんが逃げ出したら、少しだけ追いかけっこにつきあってあげてください。(中略)それだけえ、素直に協力してもらいやすくなり、結局は親子ともどもトクしちゃうのです」(P15)

 少しだけ付き合うというのは本当に難しいことです。これで終わりといっても理解できることではないです。それよりはおむつ替えが終わってから褒めて存分に遊んであげると好子が待っているのでおむつ替えがしやすくなります。

2.いやいや期の子どもに対して
母「まあちゃん、かわいい!」
子「まあちゃん、みがかない!」
母「まあちゃん、みがこう!」
子「まあちゃん、みがかない!」
(P63)

 このやりとりで最終的に子どもから洗面所に向かったと説明されていますが、あまりあり得ることではないです。やりとり自体が好子となってしまい、次も「みがかない」と言う可能性があります。これも終わってから褒めて遊ぶことを伝えて歯磨きをすると成功しやすいです(好子による強化)。

 この本のように遊びながら、励ましながらだけで行動を教えられれば楽ですが、現実的にすべての行動においてこの方法を実践することは難しいと思います。その場合は好子による強化等を使い行動しやすいように指導することが望ましいです。

テーマ : 発達障害(自閉症、アスペルガー、LD、ADHD、発達遅滞)
ジャンル : 育児

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